"100メートルのイケメンコンビ"が競走部の大きな戦力として加わった。早大の付属校からあえて慶大の道を選択した熊本貴史(たかふみ・総1) とインターハイチャンピオンの後藤乃毅(だいき・総1)。大学陸上競技界の構図を一新するであろう彼らに注目だ。
今春、競走部に大型スプリンターが2人加入した。名前は熊本貴史と後藤乃毅。2人は中学、高校時代を通して国内大会、そして国際舞台で輝かしい実績を持つ。
日本短距離界の期待の新星だ。しかし彼らは強豪大学ではなく、慶大に進学した。それにはそれぞれ理由があった。
早大の付属校に通っていた熊本貴史。敷かれていた早大進学へのレール。だが昨年8月、北京で行われた世界ジュニア選手権で熊本は横田真人(総2)に出会う。
10月にも、のじぎく国体で横田から「金融とか色々な話を聞いた」。まるで「兄弟みたい」に気の合う横田。その横田から聞く慶大競走部に「練習が楽しそう」
と感じた。自分の実感を信じ、あえて選んだ慶大進学。結果で自分の選んだ道が正しかったと周囲に認めさせたいところだ。今後の目標について「世界選手権
やオリンピックにいずれは出たい」と熊本。現在、海外の選手から盗める技術を盗み、「真似しようとしている」。
全国中学、インターハイ優勝と節目節目で結果を残してきた後藤乃毅。悩みに悩みぬいた進学先。候補に挙がったのは筑波大、早大、そして慶大の3校。
他大に比べ「自分で考えることができる。高校と同じ形で練習ができる」印象を抱いた。これまで自主性を持って練習に取り組んできた後藤に一番合うスタイルだった。
そして、高校1年時から大会や合宿で部屋が一緒だった熊本と「人間的に尊敬できる」横田。この2人の後押しもあり、進学先を慶大に決めた。
「ただ足が速かったから」始めた100メートル。そして、今後の目標は「一番注目される」100メートルでオリンピックに出ること。
「試合ごとに課題を克服する」と後藤。そして「自己記録を更新」し続けることが目標への近道だ。
お互いのことについて、「後藤には負けたくない」(熊本)。「いいライバル。切磋琢磨していきたい」(後藤)。そんな彼らが繋ぐ、4×100メートルリレー
にも期待がかかる。この種目は日本選手権リレーで早大が10連覇中。その牙城を崩す一番手は慶大になっていくだろう。「打倒早稲田」(後藤)。
「バトン練習さえすれば」今期も十分に勝てる可能性がある。4月から始まるシーズン。まずは六大学対抗、関東インカレでどんなレースを見せてくれるのだろうか。
陸上競技の花形、100メートル。日の丸を背負う2人の姿を全世界が注目する日も遠くはない。
(大和 弘明)
すべての著作権は慶応スポーツ新聞会に帰属します。
このホームページの記事、データ、写真及び図版などの無断複製、転載を禁じます。